シラバス情報

授業情報
カリキュラム年度    2016 授業開講年度    2021年度
学科    環境学部 地球環境学科
授業科目分野    地球科学
開講年次    3
開講期    前期
GST225S
科目コード    QASGST225S
履修区分    選択
単位数    2
授業科目名    地球科学実習B
担当者漢字名称    内藤 望, 田中 健路
担当者カナ名称    ナイトウ ノゾム, タナカ ケンジ
研究室    21-410
メールアドレス    n.naitoh.r2@it-hiroshima.ac.jp
オフィスアワー    https://www.it-hiroshima.ac.jp/campuslife/support/officehour/
上記URLもしくは本学HPの「在学生の方へ->オフィスアワー」から担当者のオフィスアワーを確認ください。
 
授業の目的    地球科学実習Aに引き続いて、身近な自然環境の情報を科学的に計測・観察・観測する発展的な実習を行う。具体的には、野外での大気・熱環境観測や室内での水槽実験を対象とする。また自ら取得した観測・実験データに対して、コンピュータを活用した基礎的な解析を行う。このように実際の観測・実験から解析までを体験することで、地球科学に対する理解力と洞察力をさらに深化させることを目的とする。
南極越冬観測の実務経験がある教員が、野外観測における留意事項を実例に基づき具体的に説明する。
ディプロマ・ポリシーと関連性
DP2(思考・判断) D(3) 技術系人材として、幅広い教養と知識や倫理観をもとに論理的かつ倫理的な思考や判断ができ、環境共生型・循環型社会の構築に貢献できる。
履修条件    地球科学分野の基礎科目および「地球科学実習A」の履修を前提とする。また3年次後期の「環境解析演習」や「応用地球科学論」へ接続する。
キーワード    野外観測 気象観測 室内水槽実験 データ解析
 
履修上の留意事項    データ解析の実習時には、各自所有のノートパソコンを使用するので、忘れずに持参すること。また毎回の授業後、次回までに取り組む課題の指示に従って、しっかりと復習・準備しておくこと。

授業計画    内容    担当者    事前・事後学習   
第1回    (履修学生を2班に分割し、以下の第1~7回と第8~14回の内容は、班によって履修する順が入れ替わる)
気象観測の概要と留意事項の説明
観測にのぞむ心構え、見落としがちな注意点、陥りやすい失敗例など、実務体験をもとに説明
内藤望 事前:30分 「地球科学実習A」での配付資料等から、気象観測装置の設置・操作に関する注意点を振り返っておく
事後:70分 第2回~第7回に予定している3回の気象観測の目的、方法等について、ノートに要約するなどして十分に復習し理解しておく
第2回    野外気象観測1 接地境界層鉛直構造観測
見落としがちな注意点、陥りやすい失敗例など、実務体験をもとに説明
内藤望 事前:30分 参考書等で「接地境界層」について下調べし、気温と風速の鉛直分布について疑問点を整理しておく
事後:70分 観測実施時の内容や気づき等について、ノートに要約するなどして整理しておく
第3回    室内気象解析1 接地境界層鉛直構造観測データの解析 内藤望 事前:30分 前回の指示に従い、野外気象観測1の観測データをノートPCにダウンロードしておく
事後:70分 授業内容を振り返り、気温および風速の鉛直分布図を完成させ、地表面粗度の推定値を求めておく
第4回    野外気象観測2 地表面熱収支の多点比較観測(1)
見落としがちな注意点、陥りやすい失敗例など、実務体験をもとに説明
内藤望 事前:30分 参考書等で「地表面熱収支」について下調べし、大気・地表面間の熱エネルギー収支に関わる各項について疑問点を整理しておく
事後:70分 観測実施時の内容や気づき等について、ノートに要約するなどして整理しておく
第5回    野外気象観測3 地表面熱収支の多点比較観測(2)
見落としがちな注意点、陥りやすい失敗例など、実務体験をもとに説明
内藤望 事前:30分 野外気象観測2を振り返り、観測上の改善点を整理しておく
事後:70分 観測実施時の内容や気づき、特に野外気象観測2との差異等について、ノートに要約するなどして整理しておく
第6回    室内気象解析2 地表面熱収支の多点比較観測データの解析 内藤望 事前:30分 前回の指示に従い、野外気象観測2,3の観測データをノートPCにダウンロードしておく
事後:70分 授業内容を振り返り、測定した各要素から地表面熱収支の各項を計算して比較した結果から、その際に関する考察を進めておく
第7回    気象観測データの解析、地表面熱収支環境のまとめ 内藤望 事前:30分 前回までの指示に従い、これまでの観測データの解析結果を整理しておく
事後:70分 第1回~第7回までの実習の課題内容についてレポートとしてまとめ、指定する期日までに提出すること
第8回    熱環境観測1 熱電対の加工と地中温度プロファイル測定(センサー設置) 田中健路 事前:30分 熱電対の測定原理に関する配布資料を熟読しておくこと。
事後:70分 熱電対の特性や設置環境についてノート整理を行うこと。
第9回    熱環境観測2 地中温度プロファイルの測定(センサー回収)とデータ解析 田中健路 事前:30分 測定結果を議論するために、第8回~9回までの期間の気象状況について各自まとめておくこと。
事後:70分 授業中に指示した解析の続きを行い、レポートを作成すること。
第10回    室内水槽実験1 実験用水槽、模型の作成と測定装置の準備 田中健路 事前:30分 実験用水槽、および模型の作成手順、および測定装置の準備方法について資料を配布するので事前に読んでおくこと。
事後:70分 授業で作成した水槽や模型の仕様や測定装置の使用手順についてノート整理をしておくこと。
第11回    室内水槽実験2 静水圧平衡とベルヌーイの定理に関する実験 田中健路 事前:30分 水理学の参考書第2章(静水力学),第3章(ベルヌーイの定理)に関連する内容を事前に予習しておくこと。
事後:70分 実験条件、結果および考察をノート整理すること。
第12回    室内水槽実験3 円管内の流れに関する実験 田中健路 事前:30分 水理学の参考書第6章(管水路流れ)に関連する内容を文献等で調べておくこと。
事後:70分 実験条件、結果および考察をノート整理すること。
第13回    室内水槽実験4 開水路の流れ 田中健路 事前:30分 水理学の参考書第7章(開水路流れ)に関連する内容を事前に調べておくこと。
事後:70分 実験条件、結果および考察をノート整理すること。
第14回    熱環境観測・室内水槽実験のまとめ 田中健路 事前:30分 実験結果について議論するため、第8~13回の内容を整理したノートを再確認すること。
事後:70分 第8~13回の実験成果をレポートとしてまとめ、指定期日までに提出すること。

到達目標と評価種別、その割合
DP    到達目標    比率   
DP(3) 身近な自然現象を的確に把握するための野外観測・室内実験とデータ解析の各種技法の修得を目標とする。 (1)接地境界層鉛直構造の観測・解析 (2)地表面熱収支の観測・解析 (3)身近な熱環境の観測・解析 (4)室内水槽実験の実験・解析 100%
評価種別    比率   
レポート 80%
観測への積極的関与 20%

評価及び評価基準    @:到達目標(1)~(4)の全てが達成できている
A:到達目標(1)~(4)の大部分が達成できている
B:到達目標(1)~(4)の半分程度が達成できている
C:到達目標(1)~(4)の一部が達成できている
D:未到達(不合格)
科目GPA及び評価分布    令和2年度開講科目GPA:2.16
@:17.9% A:16.1% B:42.9% C:10.7% D:12.5%
※ 上記の割合は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%になりません。
課題(試験、レポート等)の学生への
フィードバック方法   
レポート課題については、次年度以後の参考とするため、返却は行わない。

教科書    タイトル 著者名 発行所 出版年 ISBN ボタン
特に指定しない。必要に応じてプリントを配付する
参考書    タイトル 著者名 発行所 出版年 ISBN ボタン
地表面に近い大気の科学―理解と応用 近藤純正 東京大学出版会 2000年 978-4130627078
大学土木 水理学第2版 玉井信行・有田正光(共編) オーム社 978-4274216732


能動的学習の授業手法
手法    授業実施回等   
グループワーク 観測・実験の授業回はグループワークとして実施する
実習、フィールドワーク 各種の観測・実験にデータ解析も含めて、毎回体験的な実習として実施する

授業改善点など    履修人数に応じて、適切なグループ編成や観測・実験の作業分担を検討する。
前年度授業アンケート結果    内藤 望 https://hitpo.it-hiroshima.ac.jp/PfStudent/LectureEnquete?year=2020&lecture_id=QAGST22500
関連する資格    高等学校教諭一種免許状(情報):教科に関する選択科目
測量士補
自然再生士補
実務経験のある教員による授業科目    南極越冬観測(国立極地研究所勤務)の経験を活かし、気象観測の内容を扱う(内藤望)
備考   
更新日時    2021年03月26日 04時07分07秒